特集:
2008/06/15 日記<新生銀行>
新生銀行
株式会社新生銀行(しんせいぎんこう、英語|英称:''Shinsei Bank, Limited'')は、東京都千代田区に本店を置く外資系の普通銀行である。
来歴
日本長期信用銀行として
:日本長期信用銀行の項を参照
新生銀行として
1998年10月に、経営破綻し日本政府により一時国有化された日本長期信用銀行は、2000年3月、中央三井信託銀行グループ他との競争入札の末にアメリカ合衆国|アメリカの企業再生ファンド・リップルウッドや外国銀行らから成る投資組合「ニューLTCBパートナーズ」(New 日本長期信用銀行|LTCB Partners LLP|CV)に売却され、同年6月に「新生銀行」に改称した。
:ニューLTCBパートナーズとのパートナーシップは2006年11月に解消され、これにより2007年2月でRHJインターナショナル(旧リップルウッド・ホールディングス)の最高経営責任者であるティモシー・C・コリンズ氏は新生銀行の取締役を辞任した。代表取締役(2004年6月の委員会等設置会社移行に伴い代表執行役)会長兼社長にエクソンモービルやシティバンクで日本代表を務めた八城政基を招聘した新体制となってからは、インターネットバンキングでの振込手数料の無料化や現金自動預け払い機|ATMの365日24時間営業、窓口営業時間の延長、円建てと外貨建ての預金がワンセットになった預金通帳を発行しない総合口座「PowerFlex」の販売など、リテール業務の充実を図った。2004年4月には長期信用銀行から普通銀行に転換、同年9月には、信販会社アプラスと全面的な業務・資本提携。第三者割当増資により連結子会社化。同年10月にはリッチョーワイド(長期信用債券(利子一括払))や機関投資家向けの募集債、財形用リッチョーを除く債券の発行を打ち切っている。また同年同月、消費者金融業シンキを、業務提携で取得した転換社債の行使により持分法適用会社としてグループ傘下に入れるなど、リテール・投資銀行業務等を主軸に積極的な業務展開を行っている。2005年6月24日現在、資本金約4,512億円、国内の主要都市に29の支店と6の有人出張所、2の無人出張所(ATMを除く)、海外に1の支店と1の駐在員事務所を持つ。このうち国内の2有人出張所と2無人出張所は、ATM、インターネットバンキング、コールセンター直通電話などを用い、常駐行員をゼロもしくは少数化した軽量店舗である。2007年3月31日現在、従業員数は2,248人(嘱託、臨時採用、現地雇用除く)。
システムについて
基幹システムに、マイクロソフトのWindows 2000 Serverをベースとする、ハードウェアに依存しないオープンシステム(インド・i-flex solutions製の総合銀行業務パッケージ「FLEXCUBE」)を採用。このため、ATMでは待機中の画面に一瞬Windows 2000のロゴマークが写される事がある。本支店間も、各店舗に置かれたPCサーバ(IAサーバ)をIPネットワークで接続している。汎用コンピュータ|メインフレームと専用線で基幹システムを構成するのが当たり前だった大手銀行では異例である。パッケージソフトとオープンシステムの採用により、低コストでシステムを運用できるため、振り込み手数料やATM手数料の無料化など独自のサービスで顧客に還元している。稼働停止時間帯がなく、インターネットバンキングなどのサービスを24時間365日利用できるのも、他行にはない大きな特長になっている。一方で、頻度は多くないものの、二重出金などのシステムトラブルも発生している。
商品について
総合口座「PowerFlex」
個人向け基幹商品である「PowerFlex」は、円建預金・外貨建預金・インターネットバンキングサービス「新生パワーダイレクト」の3つがセットになった総合口座である。特に、円建預金と外貨建預金のセット化は日本法人の銀行としては初めての試みであるその後、東京スター銀行も採用した。。従来、外貨建預金は総合口座とは別個に開設しなければならず、資金移動も(一部の通貨建を除いて)店頭に赴いて行わなければならなかった。また、インターネットバンキングがセットになっているため「新生パワーダイレクト」が口座開設当初より利用できる。このパワーダイレクトを用いて円建預金−外貨建預金間の資金移動が即座に行えるのも特長といえる。もちろん円建普通預金では給与振込や公共料金引落も他行同様に利用できる。従来、インターネットバンキングサービスも総合口座とは別個に申し込む必要があった(メールオーダーでの新規開設など一部のケースを除く)。ほか、以下の特徴がある。*2008年5月1日現在、新生パワーダイレクトを用いた振込手数料が、自行宛は一律無料・他行宛は月3回までを手数料分キャッシュバックしている。さらに、前月末残高2000万円以上は月10回、同200万円以上の場合は月5回分が無料となる(それぞれ、規定回数を超えた場合は、1件につき他行宛300円)。しかし、同年7月1日より前述のうちキャッシュバック回数が月3回までの顧客は月1回のみキャッシュバックとなることが発表された。なお、2004年8月31日までは振込手数料が一律無料であった。株のデイトレードやインターネットオークションなどで多用するユーザーが増加しサービス維持に支障をきたしたことから振込手数料無料基準が2度変更されている2004年9月1日から2007年10月31日までは自行宛は一律無料、他行宛は月5回までをキャッシュバックしていた。なお、前月末の残高が1000万円以上の場合は月30回分が無料だった(規定回数を超えた場合は、1件につき他行宛300円)。。*キャッシュカードの新規発行には通常1〜2週間を要するが、店頭において口座を開設した場合に限りPowerFlexではキャッシュカードを即時発行しているただし、健康保険証など顔写真が確認できない身分証明書で口座開設を申し込んだ場合は後日郵送となる場合がある。。これも日本初のサービスであるのちにUFJ銀行が、三菱東京UFJ銀行の合併に伴う移行処置#「メインバンク」総合サービスとオールワン|オールワンICキャッシュカードなどを除き、即時発行に踏み切っている。ただし、システム統合により、即時発行は順次停止となる。。なお、店頭申し込み以外は本店に口座が開設されキャッシュカードは郵送される。*カードの偽造や変造による預金者の損害については、条件付きで300万円までの補償制度がある。*32色のカードからキャッシュカードを選ぶことができる(グッドデザイン賞受賞)。*口座開設の際、印影にかえてサインを登録することができる。*海外において、PLUS (ATMネットワーク)|PLUSマークがあるCD及びATMで現地通貨を引き出すことができる。特段の手続なしで通常使用しているキャッシュカードで可能。しかも、ATM利用手数料も基本的にない。引き出した現地通貨は、VISAインターナショナルが定めた為替レートに4%が加算され即時に日本円に換算後、円普通預金から引落とされる。このサービスは、クレジットカードでは普及しているが銀行のキャッシュカードでは珍しいデフォルトで可能なものはこのパワーフレックス口座と、2006年9月17日以前申し込み分の三菱東京UFJ銀行のクレジットカード一体型で無い三菱東京UFJ銀行の合併に伴う移行処置#「メインバンク」総合サービスとオールワン|オールワン。そして、2007年7月以降発行のイーバンク銀行のイーバンクマネーカードである。。*ただし、システム的に柔軟性を欠く部分が以下のような点に見られる。
名義登録時に「・」が受け付けられない。
日本国籍ではミドルネームが受け付けられない。
Login画面がフルサイズで表示される(新生パワーダイレクト利用時)。
半角カタカナを入力に使う(新生パワーダイレクト利用時)。
右クリックが使用できない(新生パワーダイレクト利用時)。
キャッシュカードの暗証番号を変更できない(新生パワーダイレクト利用時)。
仕組預金
新生銀行の金融商品の大きな特徴としては、デリバティブを組み込んで高い利息を実現した「仕組預金」が多い事が挙げられる。現在では残高が1兆円を越えており、同行の預金のおよそ3分の1を占めるほどである。この仕組預金は、一見すると定期預金的な商品として売り出されている。しかし、中途解約が原則として出来ない上、行えたとしても大きく元本割れ(1〜5割程度)する可能性があり、この点が通常の定期預金とは大きく異なる。なお、中途解約して元本割れした者が商品の危険性について銀行側が十分な説明をしなかったとの苦情を金融庁に寄せており、同庁ではこれを受け、顧客に不利な情報についても、広告で目立つように掲載することを全国銀行公正取引協議会へ指示した。また、顧客への説明義務を強化するために、銀行法の改正も検討している。これらを受け、同行でも中途解約時の元本割れリスクについて広告などで詳しく説明するようになった。以下に、その一覧を上げる。*パワード・ワン(現在は募集停止) - 基本的に5年間の運用であるが、新生銀行の判断で運用期間が8年に延長される場合がある
店舗
ATMの設置状況
本支店設置のATMベンダはほとんどが沖電気工業。仙台三越・秋葉原UDXビル2階などの一部の店舗外設置箇所では富士通のもの、東京地下鉄駅構内では日立製作所のものも見られる。
: 仙台三越の場合、デイリーヤマザキへの設置ではないが、新生デイリーバンクの扱いとなっており、コンビニATM型の機種ではなく、当社本支店や東京スター銀行の支店ATMなどで見られるような、通帳挿入口がない一般のATM機種を使用している。
本店・支店・出張所のほか、以下の施設にも設置されている。
東京地下鉄|東京メトロ
京浜急行電鉄(京急ステーションバンク)
近畿日本鉄道
デイリーヤマザキ(新生デイリーバンク)
店舗外のものについては、業務提携締結に伴いセブン銀行への置き換えがなされる。デイリーヤマザキ設置分については、単純な置き換えでは同業他社系列のATMを設置することになるため現状では処遇が未定。撤去し、イーネットや東京スター銀行・ゆうちょ銀行への入替の可能性もある。なお、これに伴い、店舗外での相互送金の取扱が無くなる。
ATMの提携状況
提携金融機関キャッシュカードの引出手数料改定
2001年6月から長らく続いてきた新生銀行ATMでの提携金融機関キャッシュカード引出手数料無料のサービスは2006年3月26日の17時を以て終了した。詳しくは新生銀行からのお知らせを参照のこと。なお、新生銀行Power Flexの顧客は引き続き24時間手数料無料で引き出し・預け入れができる。また、他行ATM出金手数料キャッシュバックのサービスも、継続されている。
長銀破綻処理をめぐる批判
長銀破綻から新生銀行誕生に至る一連の処理に際して、次の2点で大きな批判が沸き起こった。
:旧長銀の売却契約の中に、瑕疵担保条項(新生銀行が引き継いだ債権が、3年以内に2割以上下落したら、国に買取請求を行う)があった。新生銀行にとり、有効期限内に不良債権を一掃し、かつこれにより貸倒引当金戻入益を計上できるメリットがあったため、積極的にこれを行使した。この結果、ライフ (信販)|ライフ、そごう、第一ホテル等、長銀をメインバンクにしていた企業が破綻に追い込まれ、社会的非難を浴びることにもなった。
:これと関連し、長銀の破綻処理で金融再生委員会のアドバイザリーに指名されたゴールドマンサックスに対して、『瑕疵担保条項の危険性を忠告する義務があった』と与野党から批判が集まった。このほか同社は、日債銀売却に際しても、買手側のソフトバンクサイドのアドバイザリーに就いていた他、長銀子会社の日本リース売却の仲介や日本ランディックの資産買取等に関与しており、利益相反の観点から批判があがった。2000年7月、国会は金融庁・金融再生委員会幹部職員、八代・新生銀行社長(当時)と共に、ゴールドマンサックス担当者も参考人招致をしたが同社はこれを拒否している。*東証再上場
:2004年2月20日、投資組合側は、新生銀行を東証一部に再上場させ約2300億円の売却益を手に入れた。出資金を含めた諸費用は約1210億円で、1000億円以上の純益を稼いだ。
:これに対し、国民負担が巨額(旧長銀に投入した公的資金は約7兆9000億円、そのうち債務超過の補填分約3兆6000億円は損失が確定。さらに、前述の瑕疵担保条項の行使で、預金保険機構を通じ国が買い取った債権も将来的には損失が予想され、最終的な国民負担額は4-5兆円に達することが予想される)の上、その売却益に課税ができない(投資組合は本拠地が海外にあるため、日本政府はその売却益に課税できない)ことが報道され、前回以上の批判が沸き起こった。*もっとも批判に対して、以下のような反論もある。
業務改善命令
金融庁は2007年6月29日、新生銀行の収益実績が目標を大きく下回ったため、「金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律」と銀行法により業務改善命令を発出した。
本社ビルについて
1993年、内幸町に完成した長銀本店をそのまま引き継ぐ。側面がアルファベットのTの字に似た外観の建物は、無機質なビルが多い周囲の中では特段に目立つランドマーク的な存在である。長銀時代は、総ガラス張りで豪華さを際だたせていた玄関ホールは、新生銀行へ移管した後にスターバックスコーヒーの店舗が入り、以前のような敷居の高さを感じさせる演出は払拭された。なお、2008年3月にサブプライムローンの損失補てんの為に本社(本店)ビルを外資系ファンドに売却し、3年以内に本社を移転することが決定した。
関連項目
補足
外部リンク
関連書
* 江上剛 『異端王道』 東洋経済新報社 ISBN 4-492-04222-9TrackBack-Ping-URL:
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